TITLE:

パルメソラの謎に迫る!
100621_004801.jpg

バザール某店に『パルメソラ』が。
おーこれがパルメソラかー何気に現物は初めて見たぜい。
ふんふん。
これ一瞬学名風だけど日本でしか通用しない和名みたいなもんなのよね。
図鑑だと Echeveria ‘Parumesola’とか書かれてるけどこの名前もそう。
何なんだろうなー。

・・・とか思ってたら近くに E. diffractens が。
おーこれが E. diffractens かー。
これも初めてみたぜー。

!?

コレ2つとも同じじゃね?
どっちも同じの感じのキレイな作りで2つ中苗くらいのが並んでたんだけど、どー見ても同じモノにしか見えない。
訊いてみたら
「これ同じに見えるけどどう違うんですか?クローン?」
E. diffractens のが平べったいような感じです。クローンではないです。」
ですって。
うーんこれは納得がいかない。
栽培者様の貴重な御意見をないがしろにするワケではないんですが個人的には腑に落ちない(斑は落ちたモノのほうが好きです)。
同じにしか見えん、同じモンだと俺のゴーストが囁いてますよ。
このパターンは当たりが多いしモヤモヤするんで調査決定。
児玉さんに訊いたら「詳しくはわからないけどパルメソラってのは30年前くらいからあるよ」とのこと。
ふむ。

帰宅してから『パルメソラ』と『 E. diffractens 』それぞれゴリゴリ画像検索。
やっぱ作りの差はあれど、基本的には同じに見える。
花もほとんど同じ感じ。
個人的にはクローンかまではわからないけど同じ品種だと思う。
少なくとも関連性ナシってのは考えられない。
後は E. diffractens とパルメソラを繋ぐ手がかりが見つかればヨシ。

Echeveria List: E-D-F
http://www.crassulaceae.net/index.php?option=com_content&view=article&id=187:echeveria-listings-d-e-f-uk&catid=93:list-species&Itemid=15

ここはなんもなし。
次は記載をチェックだ!

Echeveria diffractens の記載
http://www.globetrotters.ch/botanik/pflanzen/botanzeige_scan_en.asp?gnr=1610&scan=120850&cat=2&name=Echeveria?diffractens

Mexico: Veracruz; 13 km westward along road from Palma Sola to Plan de las Hayas, 300 m alt., April 10, 1978, HBG 40386, A. Lau 070(HNT, holotype; MEXU, US, isotypes).

> Palma Sola
> Palma Sola
> Palma Sola


キタコレ。
なるほどねー産地ねー。
「30年前からパルメソラ」というのも繋がってくるワケですよ。
E. diffractens の発見が1978年で、記載されたのが1981年。
非常に微妙な時期。
なので恐らく E. diffractens という学名がつく前に『 E. sp. nova ,Palma Sola 』か、『Palmasola』だけみたいなラベルで日本に来てたんだと思われ。
それが間違って今日『パルメソラ』になってた、と。

どうでしょう?
パルメソラ= E. diffractens 説。
個人的には説得力十分だと思うんですが。
最近出ている E. diffractens が実生なのかずーっと栄養繁殖で増やされたかわから
ないのでクローンとまでは言いませんけどパルメソラも E. diffractens だと思います!

ついでにLau070なのね。
やっぱ通しナンバーでいっぱいあるんだろうなぁ。

*

なんかさ、E. carnicolor(銀明色) って2タイプ出回ってない?
葉っぱ細いのと大きめで立派な感じの。
ほんで思い出したのがこれ↓

nabeさんとこのパルメ銀
http://nabeaya.exblog.jp/7176237/
http://nabeaya.exblog.jp/7457494/

これ確か近くで児玉さんの説明を聞いてたんだけど「パルメソラに銀明色を掛けた」じゃなくて「パルメソラと銀明色の中間みたいな顔してるからこの2つの交配っぽい」みたいな説明だったと気がするのよね。
E. diffractens × carnicolor って名前のない交配種があるんだけどパルメ銀には
似てないのよね。
むしろパルメ銀のほうが E. diffractens × carnicolor って印象。
E. diffractens × carnicolor はなんか茶色っぽい。
両方紫っぽいのになんでだろ?
よくわからんなぁ。
『コッキネア・プエブラ』とかいうラベルで売ってるのもそんな感じよね。
ただし E. coccinea は全然違うモノで、Pueblaというのはメヒコの州の名前。

Echeveria coccinea
http://www.globetrotters.ch/botanik/pflanzen/botanzeige_scan_en.asp?gnr=1610&scan=120670-1&cat=1&name=Echeveria

産地だって書いてる。
そんなワケで『コッキネア・プエブラ』はタコラベルです。
カルニカラー今度買ってみるか?

む、そういえばこの前見学させて貰ったときに銀明色?みたいなラベルが刺さったヤツの花芽貰ったんだけどそれも葉幅が広い感じだった気がする・・・。
交配に使ってしもた。
まぁいいや。
成功してたらお返しキャンペーンしますので2年程お待ちください。
ちなみにカットした花芽でもタネ出来てた。
発芽するかわからんけどスゲーなおい。
フラワーストークリーフレッツ繁殖してるんで流石に実生はちょっとなぁ。
交配なら蒔くけど自家受粉だし。

--

『エクスパルチカ』を調べてたときもこれ調べようなくね?って思ってたのに間違い
の経緯までわかったし結構なんとかなるもんだね。
バコーンと閃いたり確証に近いものを見つけた瞬間はメチャ楽しい。
なんかもうハウスに住んで資料めくりながら暮らしたいねー。
いや、ハウスに住むのは夏ツライかな。
冬は気持ちイイ。

パルマII型湿度計(温度計付)7562-00
パルマII型湿度計(温度計付) 7562-00

Comments


この記事へのトラックバック