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ブラックプリンス
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Echeveria ‘Black Prince’

https://1911.up.seesaa.net/image/1911-2009-09-13T21:40:14-1.jpg
9月半ば。


何回も書いてるけど少しずつ内容が増えてる黒エケベシリーズ。

最近はブラックプリンスで売ってることもたまにあるけどまだまだ古紫じゃないと通りが悪いかもしれない。
「古紫/黒玉子」という変なラベルで売ってるのを見たことがある人もいるかもしれないけど実はこの黒玉子の部分が‘Black Prince’の名残。
黒王子とラベルに書く→汚れて黒玉子、ということらしい。
何で古紫がくっ付いたのかは不明だけど‘Black Prince’を黒王子にしたり、玉子になったりする世界ですのでご想像にお任せします。
錦玉園さんに『古紫』っていう‘Black Knight’よりちょっと丸っこくなったようなのがあるみたいなんだけどそれがリアル古紫かも。
恐らく当時 E. affinis で入ってきて『古紫』と当てられたモノだと思う。
(児玉さんとこでも既成事実化してるってんで最近は『古紫』で売ってたりする。七福神も。)
「(和名で)『ブラックプリンス』ってのは‘Black Knight’みたいなヤツの 斑 入り だったんだよー」みたいな話も聞いたっけな?
黒助だっけ?


『世界の多肉植物』ではこれが E. affinis が載ってるけど九分九厘間違い。

Echeveria affinis
http://www.globetrotters.ch/botanik/pflanzen/botspezies_seite_en.asp?main=120050&menu=1&bgt=cm&genus=ECHEVERIA&gnr=1610
http://www.globetrotters.ch/botanik/pflanzen/botanzeige_scan_en.asp?gnr=1610&scan=120050-1&cat=1&name=Echeveria
http://www.globetrotters.ch/botanik/pflanzen/botanzeige_scan_en.asp?gnr=1610&scan=120050&cat=1&name=Echeveria?affinis

‘Black Knight’的な感じ。
正直‘Black Knight’と E. affinis がどう違うのかはよく分からない。
花も同じ。


そういや前Sさんとこのブースでも‘Schwarz Prinz’みたいな名前でも売ってた
なぁ。
ドイツから輸入でもしたんだろか?
Schwarzは黒やで。
シュツルムウントドランク!


とにかく古紫はまだしも、E. affinis でないってことよ。
海外では一般的には‘Black Prince’。

Echeveria ‘Black Prince’
http://www.crassulaceae.net/index.php?option=com_content&view=article&id=332:echeveria-hybrids-list-b-engl-a-fr&catid=78:list-hybrids&Itemid=15


‘Black Prince’は古い資料が残っているのかよく「Frank Reineltの交配種で E. affinis × shaviana 。」と書いてある。
シャビアナ成分はどこなのよ胡散くさー、で終わってもツマランので何の交配なのか考えてみよう!
花は真っ赤っ赤なので E. affinis の交配ということは間違いなさそうだけどもう片方の親の推測が難しい。

ほんで見つけますた。

RUNYONII × AFFINIS Created by Ed Hummel
http://www.crassulaceae.net/index.php?option=com_content&view=article&id=955:echeveria-hybrids-list-r-engl-fr&catid=78:list-hybrids&Itemid=15

肥培したことないとわからんかもですが、このフォルムは‘Black Prince’とほぼ同じよ。
世界の多肉植物に『 E. affinis / 古紫』で載ってる株はこんなんだったかな。

https://1911.up.seesaa.net/image/1911-2006-09-08T19:36:29-1.JPG
うちでも肥料くれてやってた頃。

Echeveria runyonii
http://www.globetrotters.ch/botanik/pflanzen/botspezies_seite_en.asp?main=122860&menu=1&bgt=cm&genus=ECHEVERIA&gnr=1610

ナ・ル・ホ・ド・ネ
‘Black Prince’のフラワーストークリーフの大きさはルンヨニーの影響ということかな?
両方とも夏咲きデカフワラーで赤花か。
そう言えばうちでは去年同時に開花してた(過去の交配種連中の組み合わせを見るとあんま意味ないけど)。
フォルムも子株の出方もそんな感じ。
ルンヨニーベースにしては色が黒過ぎるような気がしないでもないけど恐らく E. affinis の黒さは超優性の形質だと思われるのでありえる範囲かと。
昔の人の変態選抜をナメたらいかん。
‘Black Prince’も何気に結構白くなるんだぜ?。

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日光当たらないとこは白い。

だいぶピースがハマってまいりましたな。
誰か‘Black Prince’のDNA鑑定的なことしてくれんかなー。
ブックメーカーおらんのか。
ルンヨニーに全額倍プッシュ・・・!
琴ミッキーも俺に乗っとけ!

まとめると・・・
『古紫/黒玉子』で流通しているモノは E. affinis でも古紫でもなく、黒王子の誤字で輸入時は‘Black Prince’。
‘Black Prince’はF. Reineltの E. affinis × shaviana なので、Hummelの E.
runyonii
× affinis と入れ替わってる可能性がある。
栽培品種名はあるんだかないんだかだけど‘Black Prince’で既成事実化してる。

では E. affinis × shaviana はどこへ行ったのか?
明日はそれだ!

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パリダプリンスとかのプリンスは小さめ、のニュアンスらしい。
和名というかマーケティングネームでのアレなので‘Black Prince’は関係なし、日本で付いた場合の話。
パリダプリンス、花の宰相は花の鶴(花うらら×霜の鶴)だと思う。
しつこい。

The Black Prince (Vintage Classics)

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