

月錦と呼ばれるエケベ。
謎。
原種で当たってみても見つからないんで恐らく交雑種。
Waxy な質感なのでアガボイデス系と思われる。
微妙に茎立ちして葉っぱは細いんで、恐らくもう片方の親は茎立ちして葉っぱが細いモノなんだろう。
どの株も疲れが見えるんで古い交配種なのかもしれない。
そこで見当をつけたのがこの2つ。
Echeveria ‘Cymbuliformis’ / E. rosea × agavoides
“leaves ascending, lanceolate, green. ”(Belgium horticultural, 1877, p.248)
Echeveria ‘Cymbuliformis Latifolia’ / E. rosea × agavoides
“green, big enough. ”(Belgium horticultural, 1877, p.248)
どっちも Deleuil 先生の交配種。
Deleuil 先生と言えばクラシックで言うとこのバッハおじさんみたいなもんで、多肉交配の草分けみたいな感じの人(でいいと思う)。
多くの交配種が記録として残っていて、いくつかは現在の東の果て国の花屋の片隅にも売ってたりする。
例えば
https://1911.up.seesaa.net/image/1911-2010-05-27T20:05:27-1.jpg
左のヤツ。
これは『フーケリー』なんていうラベルが挿さってることが多いけどホントは Deleiul の×Pachyveria ‘Clavifolia’ ( Pachyphytum bracteosum × Echeveria rosea )という交配種。
Pachyphytum hookeri ではない!
カタカナで『ビフィダ』で売ってるものも×Cremneria ‘Mutabilis’で、『祝いの松』もアガボイデスとか書かれてたりするけど×C. ‘Scaphylla’。
×Cremneria ‘Mutabilis’
http://crassulaceae.net/xcremneria/74-cultivar/228-xcremneria-mutabilis-engl
×Cremneria ‘Scaphylla’
http://crassulaceae.net/xcremneria/74-cultivar/484-xcremneria-scaphylla-fr-engl-de
こんな感じでちょいちょい生き残ってたりラベル落ちしたのが新しい名前になってたりする。
*
話を月錦に戻すと、これももしかして Deleiul 先生の E. ‘Cymbuliformis’か、E. ‘Cymbuliformis Latifolia’あたりでねーの?っつーアレで。
Echeveria rosea
http://www.globetrotters.ch/botanik/pflanzen/botspezies_menu_en.asp?menu=1&bgt=cm&genus=ECHEVERIA&gnr=1610
http://www.globetrotters.ch/botanik/pflanzen/botanzeige_scan_en.asp?gnr=1610&scan=122780-1&cat=6&name=Echeveria
E. rosea ってのはこんなん。
茎立ちして葉っぱの薄さとかカタチもまぁ月錦的。
ここのアガボイデスが掛かったら月錦っぽくなるんでね?
Deleuil 先生とか Gossot 師匠の時代の交配種はオーバーテクノロジー的な変態選抜をされてるんでアリだと思う!
説明文も“葉っぱは緑色で上向いてヤリの穂先みたいなカタチ。”、“十分デカい”だし。
花に E. rosea と E. agavoides の特徴が見られればアタリかも?って思うんだけど・・・。
写真なりスケッチなりが残ってないのが残念。
月錦十分デカいし‘Cymbuliformis Latifolia’のほうかな?
あの人が作った、みたいなこと知ってる人がいたら教えてプリーズ。
台湾?から輸入したとか聞いたような気がするけどたぶん台湾ハイブリではない予感。
ヨーロッパから行ったものの生き残りか何かかと。
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他の Deleuil 交配らしきモノと言えばコレ。
https://1911.up.seesaa.net/image/1911-2010-07-04T20:07:32-1.jpg
春のバザールで錦玉園さんとこにあったヤツ。
×Cremneria ‘Pruinosa’/ Cremnophila linguifolia × Echeveria coccinea
“Hybrid of E. linguaefolia and E. coccinea ; very distinctive plant; leaves obovate-lanceolate, canaliculated, green, pubescent, pruinose, specially on central leaves. Flowers lemon yellow.” (La Belgique Horticole, 1874)
茎立ちの仕方とかザラザラした毛の名残が E. coccinea で、緑具合とムチムチ具合が Cremnophila linguifolia 。
花が黄色ならほぼ間違いナシだと思う!
もう消滅した植物だと考えられてるみたいだし是非確認したいところ。
非常に有意義な感じ。
あと霜の朝も↓コレだと思う。
×Pachyveria ‘Morreniana’ / Pachyphytum bracteosum × Echeveria peacockii ‘Desmetiana’
“very distinct, yellow, blue.” (Belgium horticultural, 1877, p.249)
霜の朝も完成度高いし Deleuil 先生の交配種だと思うのよね。
白さはピーコだし。
そんな Deleuil 先生交配種リストがほぼ完成。
ちょちょいと手直しすれば終わりなんだけどメンドクサイ。
自分で見るには十分形だけど公開するにはガチャガチャしてる、っていう。
アエオリストもちょちょいしなければね・・・。
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山井ンゴww
俊介ちゃん無双か。
こりゃ中日は明日も風に苦しみそう。
清田はもってるねー。
おーにおかーにおかー
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