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CORDEROYI is not LIPSTICK
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『魅惑の宵』 。
数年植え替えてないまま放置。
たまには植え替えるか。

国内資料ではちょいちょい E. agavoides ‘Lipstick’= 『魅惑の宵』 と書かれてたような気がする。
その後 L. Schulz さんの ECHEVERIA CULTIVAS でこの植物は E. agavoides ‘Corderoyi’で、古い別名が ‘Lipstick’だと書かれた。
この辺りが現在状況な感じ。
コルダーロイとかコーデュロイとかコーデロイで売ってるモノはコレの実生苗(自家受粉)なのか何なのか良く知りませんがだいたい 『魅惑の宵』 みたいな感じに見える。
この辺の E. agavoides の選抜品種は交雑種でないんで実生で増やせる(はず)。


前から何となく違和感はあったけどどうも‘Corderoyi’ = ‘Lipstick’というのがどうにも怪しい。

Echeveria agavoides ‘Corderoyi’
http://crassulaceae.ch/index.php?TPL=113&x270_id=2049&x270_listsearch=1
http://crassulaceae.ch/index.php?TPL=113&x270_id=1287&x270_listsearch=1
http://crassulaceae.ch/index.php?TPL=113&x270_id=1288&x270_listsearch=1
この前上がった記事。
どう見ても 『魅惑の宵』 とか ‘Lipstick’ とか呼ばれる類いのモノじゃあない。
どちらかと言うと 『東雲』 とかその辺で呼ばれてるアレ?
そこら辺の通称・俗称・販売名は良く知らないけど。
綴化も 『鯱』 とかそんな感じ。
( 『東雲』 の綴化が 『鯱』 らしい)

じゃあちょっと記載文献でも読んでみるかということで。

Echeveria agavoides ‘Corderoyi’
http://www.crassulaceae.com/botanik/pflanzen/botspezies_seite_en.asp?main=123730&menu=1&bgt=cm&genus=ECHEVERIA&gnr=1610
写真ないけど文献は載ってる。
便利すぎィ!

Echeveria agavoides var. corderoyi
http://www.crassulaceae.com/botanik/pflanzen/botanzeige_scan_en.asp?gnr=1610&scan=123730-1&cat=1&name=Echeveria
だいたい "very pale whitish green" とか "numerous, smaller, narrower, grayer leaves" とか書いてある。
やっぱり 『魅惑の宵』 は ‘Corderoyi’ ではないね。
むしろ 『東雲』 みたいのが ‘Corderoyi’ だわ。


http://www.koehres-kaktus.de/shop/images/Bildergallerie/koehres-kaktus-Bilder/Sukkulenten/Echeveria%20agavoides%20'Corderoyi'.-.-.01.jpg
http://www.koehres-kaktus.de/shop/images/Bildergallerie/koehres-kaktus-Bilder/Sukkulenten/Echeveria%20agavoides%20'Corderoyi'.-.-.02.jpg
だから Koehres の‘Corderoyi’もこんなんだったのね。


http://crassulaceae.ch/index.php?TPL=113&x270_id=720&x270_listsearch=1
‘Lipstick’ とは E. agavoides ‘Red Edge’ の販売名(商品名とかその類い)らしい。
なるほど・・・なかなか説得力のある話だ。
Schulz さん ‘Corderoyi’ と ‘Red Edge’ で間違えたんかな?
理由は不明。


Echeveria agavoides ‘Multifida’
http://www.crassulaceae.com/botanik/pflanzen/botspezies_seite_en.asp?main=123740&menu=1&bgt=cm&genus=ECHEVERIA&gnr=1610
一方コレがだいぶ 『魅惑の宵』 的な‘Red Edge’具合に見える。
むむむ?
意味は「多数に分裂した、多くの割れ目がある」。

Echeveria agavoides var. multifida
http://www.crassulaceae.com/botanik/pflanzen/botanzeige_scan_en.asp?gnr=1610&scan=120170&cat=1&name=Echeveria%20agavoides%20var.%20multifida
"Leaves amber-colored" って書いてるし違うっぽいね。


Echeveria agavoides ‘Red Edge’
http://www.crassulaceae.com/botanik/pflanzen/botanzeige_scan_en.asp?gnr=1610&scan=123790&cat=1&name=Echeveria%20agavoides%20’Red%20Edge’
するってぇとやっぱコイツか?
地の色がわからん。

Echeveria agavoides ‘Red Edge’ ISI322 UCBG59.428
imported from Mexico by Dr. Meredith Morgan (Photo & Collection Mike Ambler)
http://crassulaceae.net/images/stories/Echeveria/MikeAmbler/A/ISI_322_1.jpg
旧 ICN サイトから。
んーまぁそんな感じか。


というワケで 『魅惑の宵』 とか呼ばれてる緑色で縁が赤くなる E. agavoides は‘Corderoyi’ ではなくて、‘Lipstick’、或いは‘Red Edge’が正名かもしれない、っていう感じです。
海外書籍もだいぶ間違いが見つかってきたねー。
やっぱり1にも2にも記載を読むべきかな。

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Echeveria agavoides ‘Prolifera’
http://www.crassulaceae.ch/index.php?TPL=10122&x270_id=1091
‘Prolifera’ は 『相府蓮』 と言われてるけど全然似てない。


『相府蓮』
http://albino.sub.jp/cgi-bin/database.cgi?equal3=Echeveria&equal4=agavoides%20var.%20prolifera&tid=list3
パッと見た感じは交雑種。
花を検索してみるとやっぱりちょっと怪しい。
葉先や花茎の展開の仕方からすると E. elegans あたりが掛かってるような雰囲気だ。
というかそもそも 『相府蓮』 の定義がわからん。
例によって登録や記載のある品種ではなくて属名・商品名の類いだと思うけど。
何となく『魅惑の月』っていう単語が浮かぶところだけど。
ちなみによく『魅惑の月』で売ってるものは E. derenbergiiE. pulidonis の交雑品種。
花を見ればわかる。
ついでに某本に載ってる『魅惑の月』の説明は間違いだそうです。


Echeveria agavoides var. prolifera
http://www.crassulaceae.com/botanik/pflanzen/botanzeige_scan_en.asp?gnr=1610&scan=120120&cat=1&name=Echeveria%20agavoides%20var.%20prolifera
記載。
"wide, turgid, subtriquetrous, oblong-oblanceolate, nearly flat above"っていう記載内容は多肉DBのような良く見る『相府蓮』とは全然合致しない。

Koehres の Echeveria agavoides ‘Prolifera’
http://www.koehres-kaktus.de/shop/images/Bildergallerie/koehres-kaktus-Bilder/Sukkulenten/Echeveria%20agavoides%20'Prolifera'.-.-.01.jpg

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Echeveria agavoides ‘Ebony’
http://www.crassulaceae.ch/index.php?TPL=10122&x270_id=1513
最近ナンタラエボニーがすごく多いですが本来の‘Ebony’はこういうヤツ。
地色はなんていうか青紫みたいな感じでエッジが黒っぽい。
その辺の色合いが‘Ebony’=紫檀。

Echeveria agavoides ‘Romeo’
http://www.crassulaceae.ch/index.php?TPL=10122&x270_id=2456
最近ナンタラロミオがすごく多いですが本来の‘Romeo’はこういうヤツ。
『レッドエボニー』とか呼ばれてるのもコレっぽい。
色合いもシルエットもカッコイイ。
葉幅広いヤツ1株欲しい。
緑っぽさが薄いんで白エケと交配しても良さそうだ。

ここら辺のヤツは実生で増やせるんで微妙に個体差がある。
何株か並んでたら見比べてみると楽しい。
その実生の中から結構変わったヤツや大して違いが分からんのがナンタラエボニーやらナンタラロミオになってるんだと思う。

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Echeveria agavoides ‘Maria’
http://www.crassulaceae.ch/index.php?TPL=10122&x270_id=2037
J. Pilbeam の The Genus Echeveria の E. agavoides ‘Maria’の写真は間違いだそうです。

Echeveria ‘Cel Estrellat’
http://crassulaceae.ch/index.php?TPL=113&x270_id=432&x270_listsearch=1
ちなみに最近『マリア』とかで売ってるのはコレと思われる。
こっちが正名。
これも以前 E. ‘Maria’ って名前だったんだけど E. agavoides ‘Maria’ と紛らわしいからか変更された。

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Echeveria agavoides ‘Macabeana’
http://www.crassulaceae.ch/index.php?TPL=10122&x270_id=1293
『赤い星』とかそんなヤツ。
パッと見雑種っぽいけどそうでない的な記述ばっかりなんでそうなんだろう。

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最近は半島のエケベバブルも E. agavoides だけ熱くなってるとかなんとか。
その辺の余波でジャパンでも色々流れ込んできたり出回ったりしてきておりますね。
初見殺し的なヤツがあったりすると思うんで良くわからんモノはとりあえず検索してみると楽しいと思いますよ。

『アガボイデス ルビーノバ』 とかも明らかに E. agavoides そのものではなくて『相府蓮』みたいな E. pulidonis か何かの交雑種っぽい怪しさ。
表記だけ見ると原種関係みたいなアレだけどどうなんですかこのラベルは。

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『食事はファイバーから摂取してグルコースなカーボンハイドレートは最後』を実績するため、最近はまずキャベツを食べまくってみてる。
下痢気味な件。
ファイバーちゃんどうなっとるん。

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