TITLE:

重複名(later homonym)について
130428_101620_ed.jpg

まず勘違いしていた話。

Echeveria aaaaa ‘Ccccc’
Echeveria bbbbb ‘Ccccc’

こういうパターン、つまり別種で同一の品種名を使用しているケースがエケベリアにはよくあります。
放置されたままなことが多いんで規約違反ではないと思っていたんですが、アウトだそうです。
簡単に言えば一般的に同属内で同じ品種名は使えないということ。
ハオルシアだと‘羽衣’が H. bolusii っぽいのとか大きめの H. blackbeardiana とか万象で使われてたかなと思います。
(「適応分類群内の重複名でなければ許容」みたいな話も頭の中でゴッチャになって勘違いしてた?)



有名なのが
E. pulvinata ‘Frosty’

E. leucotricha ‘Frosty’
とか。
ハンティントンかどっかの温室でもこんな感じの表記だったんで許容されるのかと思ってましたが、ダメみたいです。
前者に関しては「‘Suave’が本来使われるべき valid name」みたいなことが Shultz さんの本に書いてありますが・・・周知/認知されそうもないなあ。

他にも E. derenbergiiE. nodulosa で‘Painted Lady’という名前が使われてます。(日本で"ペインテッドレディ"で売ってるのは‘Ramillete’に見える)
まあここら辺がどこまで正式な品種名なのか、向こうでいう俗称的な名前(こっちで言う和名みたいなヤツ、向こうで言うcommon name みたいなヤツ)が品種名とゴッチャになっているのか微妙な部分ですが。



また同様に、
Echeveria agavoides ‘Maria’(1992, ISI92-45)
に対しての
Echeveria ‘Maria’(たまに半島経由で売られてる E. colorata の交雑品種)
もアウト。
種小名が有っても無くても(省略されていても)同じ品種ということでもある。
後者は E. ‘Cel Estrellat’に訂正・改名されている。
ダブり買いとかに気をつけよう。


これらはエケベリア同士なんで重複名/異物同名の later homonym として対処・処理されなければならない。
また、近縁の属間雑種で同一の品種名を使っているケースがたまにあるような。
具体例が思い出せないんですが、

Echeveria ‘Ddddd’
xGraptoveria ‘Ddddd’
xPachyveria ‘Ddddd’

みたいのがあったと思います。
ここら辺の属名は結構テキトーに表記されてたりするし、「品種名は分かりやすく整理されるべき」みたいな精神が ICNCP があったと思うんで、その点からするとあまり好ましいとは思えない。

そんなワケで新しく命名する際にはそこら辺の属間交雑品種に使用されている品種名やその類似名も出来れば避けるようにするのがエレガントじゃないかと思います。

Comments


この記事へのトラックバック